記憶は私に愛をくれない。



「相変わらず好きだね、陸のこと。」



「うるさーい。自分だって翔太大好きなくせに。」





そう、実はこの日からちょうど1週間前、翔太に告白され、夏恋は翔太と付き合うことになった。




「翔太大好きだもん!!」


「認めちゃってぇ〜、かわいいねぇー。」


「それ本気で言ってるー??」


「言ってるーーー!ちょー本気ーー!!」



他愛もない会話をしながら教室に設置した電子レンジの前に立つ。



ポテトはチンで出せるもので、ハンバーガーなどはたまたま隣が調理室であったことからそこを使っていた。



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