あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ

お弁当を食べ終えたころ、一杯になった湯船に草津の湯の入浴剤を入れる。

ゆっくりとお湯につかってリラックスする。



そんな時にも、家族で草津の温泉に行って、バカ兄貴とケンカしたことを思い出した。


父さんに『二人とも温泉が流れる川に落としてやる』って抱えられた時に死ぬほど怖かったのを思い出した。

みんな元気だろうか。
メールのやり取りだけで、電話してない。



声聞くと、帰りたくなるからだ。

今だって、すぐに帰りたい。

止めよう。
別のこと考えるか。



課長は、まだ仕事してるのかな。とか。

してるだろうな。多分。

仕事してるときは、仕事のことしか考えてないのかな。



私の心は、どうにもすっきりしない。



コンピュータが余計なことをしなければ、家族と離れるようなことはなかった。

でも、余計なことをしてくれたおかげで、課長に会うことが出来た。



結局どっちがいのか分からない。

考えてるうちに、体がふやけてしまいそうだ。


< 146 / 240 >

この作品をシェア

pagetop