あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
誰だろう。
ビックデータで算出された人間の評判を確かめるために、月島さんに確認を取ったのは。
「面談の場所にいたのって、社長だけでしたか?」
「んん?どうだったっけ。たしかそうだったと思うけど」
月島さんは思い出そうとするみたいに、顎に指をあててる。
「それで?初めてそれを聞いた時、どうして私が選ばれたのか聞いてくれたんですか?」
「そりゃあなあ。聞いたさ。でも、いろいろデータを検討した上って言葉を濁された。確かに。異動の希望も出してないやつが選ばれるって、珍しいと思ったけど。それがどうかしたのか?何かあるのか?」
「私は、コンピュータで選ばれたみたいなの」
このくらいは話してもいいだろう。
「占いみたいにか?」
「へ?」なんですと?
なんか、一世代前の占いコンピューターみたいに思ってませんか?
「ほら、どれにしようかなって」
アホですか、もう。
「真面目に聞いてるんですか?」
こういう素直に、反応するところは課長と全然違う。
「だから、機械が選ぶってことに、どんな意味があるっていうんだよ」
「さあね。私にもわからない」
だから聞いてるのに。
ビックデータで選ばれたってことは、そうなんだろうけど。
実際のところは、どうなってるのか分からない。
月島さんが言う通り、機械で選ばれたから、どうだっていうのだ。
「ごめんなさい。せっかく来ていただいたのに、役に立てなくて」
「なあに生意気なこと言ってやがる。そろそろ、べそかいてるんじゃないかって心配してやって来たんだ」
「本当に、それだけですか?」
「まあ、あのメガネもお前のこと大切にしてるみたいだし」
「どうしてそんなことが分かるんですか?」
こんな短い間に、月島さんは何に気が付いたんだ?
「お前、相変わらず色恋沙汰には、縁遠いな」
「あ、あなたに言われたくないです」
「まあ、いいさ。いろいろ収穫があったから」
「収穫って何ですか?」
「いろんなこと。まあ、頑張れよ。ゴールまではだいぶ遠そうだけどな」
ビックデータで算出された人間の評判を確かめるために、月島さんに確認を取ったのは。
「面談の場所にいたのって、社長だけでしたか?」
「んん?どうだったっけ。たしかそうだったと思うけど」
月島さんは思い出そうとするみたいに、顎に指をあててる。
「それで?初めてそれを聞いた時、どうして私が選ばれたのか聞いてくれたんですか?」
「そりゃあなあ。聞いたさ。でも、いろいろデータを検討した上って言葉を濁された。確かに。異動の希望も出してないやつが選ばれるって、珍しいと思ったけど。それがどうかしたのか?何かあるのか?」
「私は、コンピュータで選ばれたみたいなの」
このくらいは話してもいいだろう。
「占いみたいにか?」
「へ?」なんですと?
なんか、一世代前の占いコンピューターみたいに思ってませんか?
「ほら、どれにしようかなって」
アホですか、もう。
「真面目に聞いてるんですか?」
こういう素直に、反応するところは課長と全然違う。
「だから、機械が選ぶってことに、どんな意味があるっていうんだよ」
「さあね。私にもわからない」
だから聞いてるのに。
ビックデータで選ばれたってことは、そうなんだろうけど。
実際のところは、どうなってるのか分からない。
月島さんが言う通り、機械で選ばれたから、どうだっていうのだ。
「ごめんなさい。せっかく来ていただいたのに、役に立てなくて」
「なあに生意気なこと言ってやがる。そろそろ、べそかいてるんじゃないかって心配してやって来たんだ」
「本当に、それだけですか?」
「まあ、あのメガネもお前のこと大切にしてるみたいだし」
「どうしてそんなことが分かるんですか?」
こんな短い間に、月島さんは何に気が付いたんだ?
「お前、相変わらず色恋沙汰には、縁遠いな」
「あ、あなたに言われたくないです」
「まあ、いいさ。いろいろ収穫があったから」
「収穫って何ですか?」
「いろんなこと。まあ、頑張れよ。ゴールまではだいぶ遠そうだけどな」