あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ

「なあに、変な目つきしてるんですか?」

「ちょっとよからぬことを」

恵麻ちゃんが、鼻で分と笑うように軽くあしらう。

「暇だったら、前回行ったアンケートでも集計しててください」

「集計?」

ああ、また難しい関数組めって言ううんじゃないしょうね?

私が心配してるのも分かったみたいだ。

「大丈夫です。『正』の字を書いてくアホなやり方でも後でやり直しますから」

「最近、ますます遠慮がないね、恵麻ちゃん」


「はい。これ、先月の営業部門の講習会のアンケートです。数を数えるのも必要ですが、さっき吉沢さんに言われたみたいに、気になったコメントも書き留めておいてください」

「ハイハイ」

「よろしくお願いします。主任」
< 186 / 240 >

この作品をシェア

pagetop