あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
社長より 粋な計らい(おまけ)


「課長?」

目を閉じているうちに、うとうとしていた。

こうして、目を閉じて寄り添っていることが心地よすぎて、横にいる人のことを忘れていた。

「栗原希海、いったい君はいつまで俺の事そうやって呼ぶつもりだ?」

私が、こうして体を預けていることが不満なんじゃなくて、呼び方が不満なんだ。

名前だけじゃなくて、仕事以外の、日常の普通にしてることがいちいち目新しい。

それに、好きな人とずうっと、一緒にいるということが、くすぐったいくらいに恥ずかしい。


つい、今日が土曜日だってことも、課長……じゃなくて、裕二さんの家でくつろいでるってことも忘れてしまってる。

こうなる前は、恐ろしくてそばに近づけなかった。

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