あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
「裕二さん、膝枕ってしたことありますか?何なら、耳掃除とかしてみます?」
ここは、もう一歩踏み込んでより、親しい関係になろう。
「結構だ。膝枕はともかく、耳の掃除を人に頼むなんてやつの気が知れん」
つれない言葉の割には、頭を撫でながら私の髪に指を絡めている。
「ああ、そう来るわけね」
耳かきをしてもらうなんて、絶対に嫌がるだろうなと思ってたけど、膝枕には少し興味あるのかな。
「何考えてるのか、予想つくけど、そんなことで機嫌を取ろうとしても無駄だぞ」
あらら。
私のやることなんて、とうの昔にお見通しだって言いたいのね。
まったっく、もう。
少しは、付き合って騙されてくれればいいのに。
「どうして、そうやって、私のしようとしてることが分かっちゃうのよ」