あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
出会いが最悪だったし、今もトラブル起こした後だから、これ以上印象悪くしようったって、そうそう上手く行かないって。
返って開き直った。どうにでもなれだ。
恵麻ちゃんこらえきれずに笑いながら言う。
「さっき、総務部長から、紹介されましたよ。うちの課の新しい主任だそうです」
恵麻ちゃん先生に堂々と告げ口できてうれしそうな優等生みたいだ。
「主任?」
メガネさんの目つきが鋭くなり、顔色が変わった。
これは、開き直ってる場合じゃないかもしれない。
「えっと、総務部長呼んできましょうか?」
一刻も早くどこかに逃げたい。
誰か、私の味方になってほしいと思って適当に言ってしまった。
白髪総長なら、私がアルバイトでも、チンドン屋でもないと証明してくれるだろう。
「部長を呼んでどうするの」
声にクールさが増したメガネさん。
阿保だっていう目で見てる。
それは、そうですね。
出過ぎたことを言いました。
「とりあえず、何とかしないとですね」
恵麻ちゃん、人ごとだと思って本当に楽しそう。
「使える人材を、外部からよこして欲しいって言ってあったのに」
メガネさんが突然切れた。
「課長?主任が使えるかどうかは、まだわかりませんけど」
こらっ!恵麻、私は、一応これでもあんたの上司だって。
メガネ様、私の顔を見て、苦々しそうに睨む。
これがか本当に食えるのか?って顔になってる。
私にだって言わせてもらえば、ここに来たいだなんて、一度も言った覚えありませんけど。