あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
話しかけると彼女は、あからさまに不満な顔をした。
私も一応役職だし、怯ますに言う。
「えっと、出来ればお昼、一緒にどうかなと思って」
恵麻ちゃんは、私の事を、面倒くさそうにちらっと見ると、
「主任?お話なら休憩の後でいいですか?」とあっさり断ってきた。
彼女の方は、遠慮しないつもりらしい。
断られてしまった。
ずっと、あんたのこと見てたんだけどなあ。
そこまで言って、私は、彼女に避けられてたんだと気がついた。
恵麻ちゃん は、嬉々として持ってきたお弁当を、バッグから取り出し、
「同期の女の子と一緒に食べるからそっちを優先します」そう言った。
彼女は、来なくていいと、私に釘を差してから、会議室に入っていった。
一緒にランチはダメか。
どうしようかな。
課長から言ってもらわないとダメかな。
開発課は、たった3人なんだけと……
あきらめて別の方法を考えなきゃと思って、エレベータを待っていた。