あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ

「いや、あの。やっぱり遠慮します」

彼のこと、これ以上不機嫌にしても具合が悪いし。気まずくお昼食べるのも嫌だし。

「どうして?」と言いながら、宮崎さんは、私の視線の先にいる国崎さんが、面白くなさそうな顔をしてるのに気が付いた。

それで、国崎君を無視して私に言う。

「いいよ、国崎は放っておいて。じゃあさあ、栗原さん、二人で行こうか」

「はい」はい!頭のなかで何度も返事をする。


いいんですか?私なんかが一緒で?
もちろん、二つ返事でOKする。

「ちょっと待てよ。置いてくなって。せっかく走って来たのに」
確かに国崎君、呼吸が乱れてた。


「だったら、その不機嫌な顔、止めなさい」

おおっ、宮崎さん、格好いい。


「不機嫌なんかじゃないって」
宮崎さんには、敵わない模様。


宮崎さんが私に向かって言う。

「ごめんね。彼、あなたに嫉妬してるの。本当は話しかけたくて仕方ないくせに」

ん?嫉妬って、さらっと言わないでください。
それどういう意味ですか?

「おい、止めろ。変なこと言うなって。いきなり嫉妬してるなんて言えば、変に思われるだろ?」

「だって、気になってるのは本当でしょ?」


会社のビルを出て、すぐに宮崎さんが立ち止まった。

ここでいい?
宮崎さんは、会社からすぐのイタリアンレストラン入った。
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