あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
夕方になって、宮崎さんが私のところにやって来た。


ちょうどその時、私は、国崎君が書いてくれた資料に、しるしをつけながら読んでいたところだった。
宮崎さんにも、彼がどんなに重要な存在か説明して、褒めちぎった。

「国崎君がいなかったら、課長が説明してくれた分の半分も理解できていなかった。分からなかったところは、国崎君に聞けばいいもんね。助かるよ」

「よかった。彼、生き生きしてるね」宮崎さん、横目で見て嬉しそう。

「さすが、モチベーションって大事なんだなと思った」
理屈じゃなくて、気持ちで左右するって結構あるんだ。


「希海ちゃんに感謝しなきゃね」

「そんなこと、どうでもいいですよ。それより、宮崎さんって何か欲しいものありますか?この間のお礼しなくてはと思っていて」

「欲しいもの?何で?」

「ちょっと、いろいろ思うことがあって」

「いいよ。そんなの。それより、来週あたり歓迎会したいんだけど、都合の悪い日はありますか?」

「今のところ、大丈夫です」

「わかった。決まったら知らせます」
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