あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ

課長が連れて行ってくれたのは、恵比寿ガーデンのビアホールだった。

恵比須ガーデンは、オフィスビル、デパートを含む商業施設だ。

レストラン美術館などで構成されている。もともとは、ビールの工場があった場所だ。

ビアホールは商業施設の中にあって、ヨーロッパの古い駅舎を模した外観をしていた。

店の中も、広々としていて、大人の雰囲気でゆったりとした時間を過ごせそう。

まだ、早い時間だったので、店に人はそれほど入ってなかった。


「なんだ、こんなに楽しそうな場所なら、みんなで一緒に出ればよかったのに」
私は、ホールを見ながら言う。


「さっきも言った通り、君に用事があったからだ。他の者を同席させたくなかった。でも、君から国崎や恵麻に話すのは構わない」

「はあ。そうですか」
課長は、仕事の延長みたいにかしこまっている。

「とりあえず、ビールですよね?課長」

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