あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
ビールを注いでいたお兄さんと入れ替わって、2階に上がってみた。


幹事の子の乾杯で歓迎会が始めようとしたけれども、まだ、乾杯のビールがいきわたっていない人も何人もいた。

最初に出てきた料理のままだ。ほとんど料理の皿が置かれていないテーブルが、並んでいる。

私は、席に戻って二人の席に行った。

飲み物、料理がいきわたるまで、もう少し時間がかかる。

二人に断ってから手伝いに行こうと思った。


「ごめん、ちょっと厨房の様子を見てくるね」

「厨房って、何でそんなこと君がするの?」

国崎君が驚いて言う。

「大勢の人が来て、人数が足りてないのかも。全然、人手が足りないみたい。下の様子を見てくる」

「おい、ちょっと待てって、今日は君が主役じゃないか」

幸いに、もう一人の総務の人は、間に合たみたいだ。

幹事さんに頼んで、乾杯役を引き受けてもらおう。


ずっとレストランで働いたことがある経験上、これは人手不足だ。料理を運ぶ人があと二人は必要。


私は、すぐ下に下りていって、ビールを注いでいるお兄さんに声をかける。

お兄さんは、手順を守ってさっきより効率よくビールを注いでいる。

「あ、すみません。急いでますから」


「大丈夫。今、席に戻るのでそれ持っていきますよ」
ジョッキを手に持って、運んだ。


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