あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
「国崎君は日本酒、宮崎さんは、グレープフルーツサワー」

注文した人の目の前に、お酒を置いていく。
今回も間違わずに、全員の前にお酒を並べられた。

「腕は、落ちていないね」ちょっとほっとした。

「お前、スゲーな」

「国崎君が驚いてくれた」

「まあ。こんなもんよ」
長年培った技術は、そう簡単には忘れない。

「ありがとうな。疲れただろう?料理取っておいたからゆっくり食べろよ」

「うん」

料理は、二人分取ってあった。

「これは?」宮崎さんに聞く。

「お宅の課長のよ」

「うそ、まだ来てないの?」
私は、時計を見る。
お開きの時間まで、もう少しだった。


「総務部長に捕まったみたい」

「そっか。来られるのかな」

「大丈夫じゃない?二次会もあるし」

課長来られるんだ。

「そうなの?よかった」


「そうよ。それじゃ全然、飲み足りないでしょう?」
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