7年越しの、恋。
ぼーっとしながら、
今日は土曜だから、日曜の夕方帰るかなー。でも月曜有給とったから、月曜の朝でもいいかなー。と、向こうに戻ることを考えていた。

だから。

回りがざわつくのに気づかず、その声で気づくことになってしまったんだ。

「久しぶり」

遠くの方で声がする。

…うそ。

声のした方を向くと、

「うわ、お前今まで何してたんだよ!」
「なんかでかくなってないか?!」
「武藤ー!久しぶりー!」

気のせいじゃなかった。
彼の声だった。

みんなに囲まれて、話してる。
いま起きてることなのに、まるでテレビのがめんを見ているようだ。

指も震えて、声がでない。

思い出を精算しようと思って帰ってきた。

昨日は公園に寄って、過去に出来てると思えた。


本人を目の前にしたら、


全然過去のことに出来てない。


なんでいなくなったの?
なんで…なんで…

頭が真っ白で、18歳の自分が立ち止まってる。
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