7年越しの、恋。
「んじゃ、そろそろ2次会にうつりまーす!」
幹事の人の声でみんな動き出す。

結局、目があったのも一度きりで、何事もなく終わった。

はぁ、とため息をついて立ち上がる。

「いく?」
優花が顔を覗きこんで、心配そうにあたしを見る。

ちらりと彼を見るとみんなに囲まれてる。
多分行くのかな。

「いかないや。」

行動に移せず、結局何も出来ずじまいだったけど、
彼が元気そうで良かったなと思う。
彼は過去のことにしてる。私もしないとって思えた。それだけでも一歩前に進めた。

「…ん、そっか」
深くは聞かないでくれる優花に感謝しながらその場を離れた。
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