7年越しの、恋。

はー…とため息をついて、祐司くんが私の肩を掴んで少し距離を取る。

「俺さ、あの時みなみがかわいくて。遠藤に協力してもらって。
付き合えた時は、夜ドキドキして寝れなかったりして。
あんな形でみなみのこと…裏切って…
最低だってわかってる。
でも、みなみと離れてから…」

そこで彼は一呼吸おいて、

「みなみより好きになれる人がいなかった。どっかでみなみと比べてて。
今日みなみを見て、綺麗になってて焦った。他のやつでも目つけてる奴いたし」

下向きになっていた彼の顔が私の方を向いて、お互いの視線が合わさる。

「俺は、まだみなみのこと好きだよ。あの頃と変わらず好きだ」

彼も同じだったんだ。

「私も…」

震える唇をどうにか開いて、

「何人かいい人はいたけど…祐司くん以上に好きになれる人がいなくて。
どっかで比べてて。
『みなみ』って呼ばれても、祐司くんを思い出して、なんか違うと思っちゃって。
…私も、祐司くんのこと忘れられなくて。」

伝えなきゃ。ちゃんと。高校の時は言われたとき頷くしかできなかったけど。

「祐司くん。…私も、好きです」

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