7年越しの、恋。
家が近くなった時に、

「あのさ、」

武藤くんが口を開いた。

「…ん?」

なんだろうと思って顔を上げると、

うっすら顔が赤いような気がする武藤くん。

「…尾上の名前ってみなみっていうんだな。似合ってる。」

ボンッ!っていう効果音がぴったりなぐらいあたしは顔が真っ赤だと思う。

に、似合うっていわれた…!
それだけで有頂天になっていたあたしに、

「…俺さ、初めて尾上と話した時に…何だろうな…キラキラしてたんだ。尾上が。」

初めて話した時ってあの練習試合だよね?
だって…あたしじゃなくて武藤くんがキラキラしてたんだよ?

「…そっから尾上のこと気になってて。
練習もあるし、なかなか2人で会ったりとかできないと思う。
でも、よかったら俺と付き合ってください。」

嬉しくて涙が出て頷くのでいっぱいいっぱいだった。

でも、武藤くんは、
「ありがとう。よろしく」

と、私の頭をぽんぽんしてくれた。
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