君が好きなだけ。
「なんか言えよ。」
「…圭が別れたいなら
私はどっちでも。」
「そっか。」
「圭、別れよ?」
「…うん。」
今まで彼氏でいてくれて
ありがとう、圭。
心は淋しくけど
不思議に涙は出なかった。
やっぱり所詮は
そんな関係だった。
お互いの傷を
ただただ癒そうとして
舐め合っているだけだった。
高校生の私達にすれば
大人な付き合いを
していたと思う。
けれどそれは
大人な付き合いなんかじゃなく
「大人ぶってる関係」
それだけだった。
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