水色ガールフレンド

何も言わずに自分の席、親父の正面に座ると、新聞に向けられていた視線が俺の顔に移され少し驚いた顔をした後、

「おはよう」

とにっこり微笑んだ。

「はよ、」

素っ気なく挨拶を返す俺に親父は新聞を折り畳んで

「今日はずいぶんはやいな」

いつもは遅刻ギリギリなのに、とでも続きそうな妙な笑顔。

「別に、朝練あるから」

それだけ言って会話を終わらせると、母さんによって朝食が運ばれた。

健康を気づかって五穀米に、ネギの入った黄金色の卵焼き、白胡麻の香ばしい香りが漂うきんぴらごぼう、脂ののった鮭の塩焼きに、豆腐とわかめの味噌汁といった典型的な和食。

俺はテレビをつけて、朝食を食べながら朝のニュースを見る。

すると、ちょうど天気予報に移った。



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