隣の貴方は吸血鬼
要するに、そういう事なのだ。
吸血鬼達が人と離れて生活している間に、人間にとって吸血鬼とは空想世界に住むキャラクター、つまり、ファンタジーな存在として認識されてしまっているのだ。
そんな所に彼ら吸血鬼がそのまま入っていったとしたら、人類は混乱に陥るだろう。
だから彼らは必然的に『正体がばれない』ようにしなければならなくなった。
その為には、現代の生活に嫌でも関わってくる天敵達を克服する必要がある…と、いう訳だ。
ニンニク、十字架、鏡の他にも銀の杭で心臓を貫かれたら死ぬなど天敵はあるにはあるが、人間だって心臓貫かれれば死ぬし大体普通に生きていてそんなシチュエーションに遭遇する方が難しい。
だからとりあえずはその3つを気をつけていれば大丈夫な筈だ。
そんな訳で、今日も恭平の克服の修行は始まる…
「目ぇ瞑るな!直視しろっ!」
「無理ッ…む…向けるなぁあああっ」
鬼塚恭平。
未だ十字架すらクリア出来ず。