それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?

 マスカートに引っ張られる形で突然に引き寄せられて、ジュジュはバランスを崩し、力が働く方向へ簡単によろけていた。

 薄暗く明かりがなくなった部屋で、訳がわからないままにマスカートに倒れこむ。

 それはまたマスカートのバランスも崩すことになり、ジュジュを抱えたままよろけてしまった。

「うわぁ」

「きゃっ」

 お互い声を出し、踏ん張って体制を整えようとするが、その努力もむなしく、そのまま二人は密接に抱き合い床に転げてしまう。

「いたたたたた」

 マスカートが声を上げる側で、ジュジュは暗闇の中、気が動転していた。

 かろうじて廊下から漏れる光でぼんやり浮かんだ二人のシルエットは、もはや一つの塊となり、ジュジュを上にして完全に体を密着して横たわっていた。

「あっ、あの、その」

 ジュジュは慌ててマスカートから離れようとするも、マスカートは危機感から咄嗟にジュジュを抱きしめ動きを封じ込めた。

 強く抱きしめられるあまりの大胆さに、ジュジュはすっかり慌ててしまって、喉から強い力が働き、金切り声が思いっきり出てしまった。

「キャー」
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