それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?
第一章 恋焦がれる人はどこ?
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「お願い。あなたにしか頼めないの」
自分の部屋にこっそりとグェンを呼び出し、ジュジュは手を合わせてすがるように頼み込んでいた。
部屋に置かれたランプから発せられる暖色の光が、ジュジュの真剣な瞳に入り込んでは、心の炎を燃やすようにその心情を表していた。
あどけなさと、一生懸命すがるその瞳に圧倒され、グェンの視線が定まらず揺れている。
「ジュネッタージュ様、そんな恐れ多いこと……」
「わかってるわ。これが許されないことぐらい。でも信じて、必ず戻ってくるわ」
「いつお戻りになられるのですか」
ジュジュは少し迷うように考え込んでから言った。
「うーん、そうね、はっきりと決めるのは難しいわ。自分でその時が判断できれば、いつでも戻ってくるわ。でもあんまり長くここを離れるのもよくないのもわかってるわ。期限を決めるなら、来年の自分の誕生日ってことでどうかしら」
「一年後ですか? そんなに長く」
「あなたには長いかも知れないけど、私には一瞬の時になるわ。本当ならここから逃げ出したいくらいだけど、それはできない。私にも王女としての責任があるから。だからほんの一時でも、自由になって好きな人を追いかけたいの」
「それでは、ジュネッタージュ様は好きな人がいらっしゃるってことですか?」
「ええ、いるわ」
「お願い。あなたにしか頼めないの」
自分の部屋にこっそりとグェンを呼び出し、ジュジュは手を合わせてすがるように頼み込んでいた。
部屋に置かれたランプから発せられる暖色の光が、ジュジュの真剣な瞳に入り込んでは、心の炎を燃やすようにその心情を表していた。
あどけなさと、一生懸命すがるその瞳に圧倒され、グェンの視線が定まらず揺れている。
「ジュネッタージュ様、そんな恐れ多いこと……」
「わかってるわ。これが許されないことぐらい。でも信じて、必ず戻ってくるわ」
「いつお戻りになられるのですか」
ジュジュは少し迷うように考え込んでから言った。
「うーん、そうね、はっきりと決めるのは難しいわ。自分でその時が判断できれば、いつでも戻ってくるわ。でもあんまり長くここを離れるのもよくないのもわかってるわ。期限を決めるなら、来年の自分の誕生日ってことでどうかしら」
「一年後ですか? そんなに長く」
「あなたには長いかも知れないけど、私には一瞬の時になるわ。本当ならここから逃げ出したいくらいだけど、それはできない。私にも王女としての責任があるから。だからほんの一時でも、自由になって好きな人を追いかけたいの」
「それでは、ジュネッタージュ様は好きな人がいらっしゃるってことですか?」
「ええ、いるわ」