それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?
「そういえば、この間、御者にこそこそと何を渡してたんだ? カルマン」

「あっ、あれ? 煙草だよ」

「煙草?」

「それを吸うと楽しくなって気持ちが良くなるの」

「お前、それは……」

「いいじゃない。皆気持ちよくなって幸せになれば。ムッカも試す?」

「あるのか?」

「おい、ムッカ、やめとけ。幸せは自分でみつけろ」

 マスカートは牽制するが、顔は笑っていた。男達は以前よりももっと絆が深まり、時々ジュジュとセイボルのラブラブに当てられながら、毎日を楽しく暮らしていた。

 モンモンシューは暫く小さい体のままでいた。

 何度かカルマンが元に戻そうと試みるが、偶然の副作用のために、はっきりした解毒剤が作れなかった。

 モンモンシューは特に困ったことにはならないので、この屋敷で暮らしていると、別に戻らなくてもいいように思う始末だった。

 みんながモンモンシューを可愛がり、モンモンシューもこの屋敷に住む者が大好きでたまらなかった。


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