それは秘密!王女の婿探しは陰謀の果てに?
「王女様は、結構面食いだから、きっとセイボル様をお選びになると思うわ」

「そうだったらいいのに。あんなにハンサムな方がこのお城に来て下さったら、私たちもお世話のし甲斐があるものだわ」

 すでに城に仕える女性達にはえこ贔屓され、その対応が面白いとセイボルは一方の口角を上げて笑っていた。

 セイボルは周りの男達を見回し、そこに自分以上の容姿を持ったものが居ないか見ていた。

 そこそこ整った顔のものはいるが、容姿では自分が一番と、うぬぼれを抜きにしても、そう思えていた。

 しかし、容姿が一番であっても気は抜けない。

 なんとしてでもジュネッタージュ王女を手に入れなければならないと、セイボルは気を引き締め、襟元を正していた。
< 6 / 268 >

この作品をシェア

pagetop