陰にて光咲く
翌日は自分のアパートに戻った。
不安だったが、いつまでも放置しておくわけにはいかない。
自分の部屋のドアの前。
扉を開けることにまだ躊躇してしまう。
またアズマたちがいたりしたら…
扉に耳を当ててみたが、中からは何も聞こえない。
鍵を開けて、恐る恐る扉を開けた。
しんと静まり返っている室内。
誰もいないようだ。
ほっと胸を撫で下ろして靴を脱いで部屋に入った。
電気を点けると、部屋の中が照らされる。
驚いたことに部屋の中はきちんと片付けられていた。
あれだけ散乱してたビニール袋などもどこにも見当たらない。
床やテーブルの上にゴミ一つ落ちていなく、ベッドも乱れなくキレイにされている。