陰にて光咲く
全身の痛みで力が入らない。
「いいか?お前は一生俺の指示に従えばいいんだよ。それで金もらってんだろ?」
成瀬はアズマを突き離し、ナイフをアズマの顔の横につけた。
「次また裏切ったらどうなるかわかるよな、アーズマ?」
冷たいナイフの感触が、いっそう恐怖を増す。
次は、殺されるかもしれない・・
アズマは小さくうなづくしかなかった。
すると成瀬は満足げな表情をして、アズマからナイフを離した。
「わかってくれたか~やっぱアズマは聞き分けのいい奴だな」
成瀬はグループから抜けたいというものを、いつもこうしてたのか。
グループから離れないようナイフで脅し、笑いながら体中を突き刺す。
周りを見渡すと、みんな鋭い目つきでアズマを見下ろしていた。
こいつらも成瀬の巧みな言葉によって洗脳されて、この光景が当たり前のように見てるんだ。
「狂ってる・・」
アズマは誰にも聞こえない声でつぶやいた。
このグループ全体が狂ってる。
腐ってる。