陰にて光咲く



部屋の中で輪になって座り、それぞれビニール袋を口に当てていた。


ヨースケもその輪に加わる。


「おいお前ら何してんだよ!ここ人ん家だぞ」


アズマはソウに詰め寄った。


「お前だって人ん家に勝手に上がりこんでんじゃーん」


「だからそれはっ…」


「ほらアズマもやれよ!」


ヨースケはビニール袋をアズマに差し出したが、アズマは受け取らなった。


「もうやらねーよ」


「は?」


「もう俺はグループから抜けるって決めた。何があっても…だから薬にはもう手を出さない」


アズマの決意は固く、揺るがない。


そんな目をしていた。


アズマは本気でグループから抜けようとしていた。


「なにアズマ〜いつからそんな真面目になっちゃったの〜?」


リナがそう言った後、ソウが立ち上がった。


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