陰にて光咲く
警察に行くって…アズマ、その意味わかってるのか?
呆然とアズマを見つめていた。
「もう薬をやるつもりはない。だから警察に行って本来の自分を取り戻したいんです。俺は自分の犯した罪をしっかり償って、また人生をやり直したいと思ってます」
成瀬の表情がみるみる変わった。
「ああ⁉︎何言ってんだ?お前は一生俺の指示通りに動いてりゃいーんだよ‼︎」
「もうあんたに従うつもりはない‼︎」
アズマは声を荒げた。
「俺はあんたの召使いじゃない。あんたの好きなようにはさせない。もう終わりだ、二度と関わるな」
今まで見たことないアズマの姿がそこにはあった。
成瀬と縛られていた鎖を自ら解いたんだ。
そして、立ち直った。
これが本当のアズマの姿なのかもしれない。
すると、成瀬は高い声で笑い出した。
「何言ってんだ…今さらカッコつけたこと言ってんじゃねーよ‼︎」
成瀬はアズマに殴りかかる。
「やめろ‼︎」
制止しようとするも、成瀬に簡単に押し避けられる。