陰にて光咲く
「じゃあ何なんだよ?」
「簡単に言えばただの暇つぶし相手だな。可愛かったし一晩だったら付き合ってもいいって思ったけど、全然話合わなかったからあの後すぐ別れた」
こいつは…どんだけ女を好きなように利用してんだよ。
口から自然とため息が出た。
「お前さ、そんなことやってるからこの前みたいなもめ事が起こるんだろ!」
少し強めの口調で言うと、アズマはしれっとした態度で答えた。
「別にいーし、女を手放しとくのが悪いんだからよ。それに俺は特定の彼女なんかいらないし」
「え、何で?」
「ん〜やっぱ男との友情の方が大切だからじゃね?」
ヘラヘラと笑いながら答えるアズマを見て、再びため息が出た。