陰にて光咲く
「あの、ちょっといいですか?」
「おう、どした?」
洗い物をしていた俺より一回り年上の先輩が返事をした。
「この店に新しい人入るんですか?」
アズマの名前は出さなかった。
「ああ、そうらしいな。今日面接したいって電話きて、明日面接らしいぜ!拓夢と同い年らしいぞ」
どうか間違いであってほしいという願いは、いともあっさりと砕け散った。
何でこんな事に…
何であいつから離れることできねーんだよ。
これじゃあ、アズマと関わらないどころかどんどん接近してきてる。
アズマの行動が全然理解できなかった。