陰にて光咲く
「よお、アズマ。お前がここでらしくねーバイトしてるって聞いたから来てやったんだよ」
ヨースケといったロン毛男が受付のカウンターに肘を預けながら話した。
「ギャハハハ!アズマがエプロンとか似合わね〜」
ロン毛男の後ろから身を乗り出した短髪でつり目の男が、アズマを見て笑った。
「うっせーよ!日中動かねえお前らに言われたかないし」
なんだかこの集団と話してるアズマの口調が、いつもと違う気がした。
まるでこの集団が放つ、独特の雰囲気にのめり込んでしまったかのように…
呆然としていると、横でアズマが言った。
「拓夢、こいつらの受付俺やるから厨房行ってていいよ」
「あっああ…」
アズマが言ったことに素直に従い、厨房に行った。