陰にて光咲く
「大丈夫だっつーの!それより拓夢も早く食えよ。めっちゃ美味いから、この肉」
アズマが美味しそうに肉を頬張るのを見て、箸で特上カルビをつまんで口に入れた。
「うわ!マジで美味い」
思わず声を上げてしまった。
特上カルビなんて滅多に食べられないから、その美味さに感動してしまう。
「だろ?もっと焼こうぜ」
アズマは特上カルビを網の上に並べていった。
それにしてもアズマは酒が強い。
俺が一杯目を飲み終わった時には、すでに三杯目に入っていた。
グラスに入っている残りのビールを一気に飲み干した時、3日前にバイト先にアズマの友達が来た日のことを思い出した。
「そーいえばお前、バイト掛け持ちしてんの?」
確かアズマとその友達の話の中で
''仕事増やした''と言っていた。