陰にて光咲く
「と、思うだろ?
けど、他の星は見えないだけでちゃんとあるし光ってるけど、一番星はどの星よりも一番輝いているから。
だから一番に見つけられんだって」
らしくない話をするな、と思いながらアズマの話を聞いていた。
ただアズマの話を流して聞いてたから、それほど聞いていなかった。
「一番星ってすげーよな…」
アズマは今にも消えてしまいそうな声で言った。
「何で?」
「あんな風に一つしかない孤独な星に見えても、実際にはどの星よりも一番輝いているんだから、一番に見つかる方法を知ってるってことだろ?すげーじゃん」
アズマの視線は、一番星から外されることはなかった。