僕の愛した愛。
1 僕と愛
ねえ。しゅうちゃん?雨降ってるね。嵐になるかもね。これじゃあ帰れないね。困ったね。
ベットの中お互いの温もりを感じながら
かわいく甘えた声で僕に話しかける彼女。

雨の夜
僕は彼女のこの言葉を思い出す。
もう10年も前のことなのに。
不思議なことにあの時のぬくもりまで思い出してしまう。
僕の愛したかわいい彼女。
彼女の名前は愛。両親が愛情深くなるようにと名付けたらしい。
だからわたしは愛がたっぷりなの。
と甘えた声で僕にくっついてくる愛を今でも思い出す。
愛はとにかく、かわいかった。
長い手足に小さい顔。大きい目だが笑うとパンダみたいにタレ目になる。真っ白で綺麗に揃った歯。腰まで伸びるサラサラのストレートヘア。
こんな美しい見た目にプラスして性格も明るく素直で愛嬌たっぷりでかわいらしかった。
なのでもてないはずがない。
男女かかわらず愛はとにかくもてたのだ。

中学高の卒業式、他校からもファンが押し寄せ愛の持ち物は全てなくなったらしい。

そんな愛が何故僕のもとへやってきたのかは今でも謎だ。

僕と愛は高校二年生の時に知り合った。
愛は僕より一つしただったので高校一年生だった。
今でゆうフェイスブックのような当時流行ったSNSで愛からメッセージを送ってきたのだ。
そこでしばらく連絡をとりつづけ愛が僕にあいたいというので僕たちはご飯を食べに行った。
そこから僕たちの燃え上がるような初恋がはじまったのだ。


愛はかわいかった。
連れて歩いているとみんなが愛を見返すほど。
僕は本当に自慢の彼女だった。
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