私、支持率No.1らしいです
軽いノック音とほぼ同時に部屋のドアが開く

「有紗、起きてる?朝ごはん出来てるわよ~?」

お母さんが入って来た…

“ヤバい…かなりヤバい!”

「これは、お美しい!…アリサのお母さんですね?旦那さんに会う前に貴女に出会いたかった…ご挨拶が遅れました…私、コロッケと申します」
好みなのか…アホがお母さんに近づき腰を引き寄せ、手の甲へキスをする…パンツ一丁で…
「あらっ!お世辞が上手な方ね?…ところでコロッケさんはどうして裸なの?…それに有紗も…」

“しまった!”

サプライズの連続で有紗は服を着るのを忘れていた…
「アリサとは昨日、会ったばかりで…話すと長くなるのですが…巨大な化物が…鉄棒で貫き…光に包まれ…最後は意識を失い…」
何もアホは間違った事は言っていないが危険なワードにしか聞こえない…
「へぇ~そうだったの~?……遺言は以上でいいか?我が家の大事な娘に何をさらしてくれてんだ?このドアホがぁ…」
お母さんの膝が的確にアホの脇腹をエグる…恐らく肋骨3本はイッてる…
「お母さ…」
お母さんは有紗の発言を許さない、指の関節をベキベキ慣らしながら警告する。
「有紗もっ!そんな子に育てた覚えは無いわよ!先ずはこのドアホを始末してから話しましょう…」

“ヒィー!終わった…私の人生…”

「ぐほぁっ!これはマズイ…距離をとらないと…」
脇腹を押さえながら俊敏にお母さんから離れるアホ…しかし、お母さんが視界から消える…
「遅い…それ離れたつもり?ドアホね…」
お母さんはアホの背後…
「な…何ィ!?バカなっ!」
裏拳が首にクリーンヒット!
「ごあっ!…人間の動き…じゃな…いぞっ」
アホの言う通り…人間を超越したお母さんの動き…有紗の打撃は恐らくお母さん譲り…
「まだ喋る余力があるなんて…なかなか骨のあるドアホね…」

そして…アホに更なる恐怖が迫る…

「おーい!何の騒ぎだ…い?……貴様ァ!よくも可愛い娘にっ」

…お父さん降臨…

「殺るぞ!お母さんっ!」
加速し拳を突き出す、お父さん
「これで最期よ!このドアホ!」
反対側からは、お母さんの拳…共に殺意をむき出しにしている。

「…まいったね…こりゃあ…」

死を覚悟したアホ……しかし両親の拳を有紗が止めた…纏っていたシーツを置き去りにし…真っ裸で…
「やめてよ…お父さん…お母さん…」
うっすら涙目になっている…
「…アリサ……お前…やっぱりペッタンコだな」
有紗の渾身の頭突きが炸裂する
「死ねっ!アホ!」
アホは意識を失った…
< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop