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大きな光が差し込み始めたとき窓の正面にあるカバーに入ったギターの影が壁にそっと映し出された。
むくっと起き上がる動きと同時にドアの向こうでガリッと言う小さな音が聞こえてきた。
ゆっくりとベッドから立ち上がりドアを開けるとおはようとでも言うようなニャ〜という鳴き声と共にヴィラが私のベッドへ上っていった。
そして、当たり前であるかのように丸くなり二度寝をし始めた。
隣に座ってやりそっとヴィラを撫でながらさっきの返事と言わんばかりに「おはよ」と挨拶をしてやった。私は制服に着替え、ドアを開けっ放しにし洗面台へと向かった。
朝食を済ませまだ時間がある事を確かめ、リビングのソファーで昨日新しく買った小説を読んでいた。
読み始めたばかりの小説で内容をまだ掴めきれていなかった時、私のベッドで寝ていたはずのヴィラがひと鳴きして私の隣のソファーに飛びのってきた。
時計を見てみると少し早かったが、手に弁当を持ち玄関へと向かった。
一緒に出てきたであろうヴィラが足元にいた。
「いってきます。」
私はしゃがみ込んでヴィラの頭をひと撫でし、そう言った。