夜の甘やかな野望
8.
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時々ニュースで特集になっていたりする。
大変だなあと思いつつ、どこか他人事だった。
過疎の医療問題。
それに自分が関係するとは思わなかった。
多忙な中、宗忠はこまめに倫子に会いに来ていたが、先週、言いにくそうに切り出してきた。
医者のいない過疎の村々の面倒を診る、巡回医をやることになったと。
今の病院は地方都市の拠点病院だが、過疎の村々を繋ぐ拠点の診療所を作ることになったらしい。
そこの出向を希望したというのだ。
当面は一人で看護師もなし。
時々、非番の先生が入る。
事務処理はカルテを本院に電子送信して、処理してもらうから、医者一人でもなんとかなるらしい。