夜の甘やかな野望



「山道の運転、気を付けて。
 碧ちゃんによろしくね」


運転席の窓越しに声をかけた。


こちらを見上げる宗雅の目が一瞬、揺らいだ気がする。
ん?


宗忠が口を開く前に、宗雅は片手を上げて走り去っていった。


「え~!」


なんとなく察して、宗忠は思わず叫んだ。
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