夜の甘やかな野望
10.
*
宗忠が村に移って、またそれに応じた生活が回りだした。
2週に1回、本院の方から当番医が来てくれる日がお休み。
それって労働基準法としてどうなの?って思うが、宗忠が気にしていないみたいなので、倫子は何も言わなかった。
そうして2週間ぶりに、また宗忠はやってきた。
でも今回、倫子は勤務だ。
合わせて勤務が終わったら迎えに来てくれた。
「夕食を食べていこうか?」
さわやかに、にこやかに笑って車の脇に立っていた。
「そうですね。
作ってもいいけど」
たまに電話で話すが、コミュニケーションのほとんどはLineだ。
真夜中とか早朝とかにLineが入ってくる。