夜の甘やかな野望
そんな風に考えていたので、次の週の勤務の時、医務室に入ってきた倫子に向かって笑いかけた。
「髪の毛、切らなかったの?」
「切りませんよ」
ちらっと視線が投げられる。
ちょっとバツが悪いらしい。
根はお人好しなのがこの子のいいところだ。
「期待に沿ってもらえなかったということで、罰ゲーム、考えておこうかな」
「はあ?」
「お薬、出しておきますね~っていうのと同じ」
「どこがですか!」
倫子に食って掛かられたが、そんな事でめげたりへこんだりしないのが宗忠だ。
徐々に狩っていくのは、楽しい。