夜の甘やかな野望
「お忙しいんなら、来年度の予定にしっかり目を通しておいてくださいね。
都合のつかない日には、行事とか入れたくないですから」
我ながら可愛くない言い方だと思う。
「うん、わかった」
ためいき混じりに宗忠は紙を取り上げて、目を通しだしたのを見届け、倫子は事務室に戻った。
もう一度宗忠の言葉を反芻する。
しばらく忙しくなるから、一緒に帰れない。
つまり、しばらく一緒には帰らない。
言葉通り忙しいのか・・・。
飽きられちゃった?
今更に思い出すが、“お友達”が数多くいるんだった。
日替わりメニューだとしても、自分の番は週一ぐらい?