保険彼女と日向くんの甘々同居生活


馬鹿にしたように私を見る彼女…加恋さんに
なんか腹が立って。


でもそれを表に出したら負けだと思い


「そんな嘘の噂を気にするほど私は暇じゃないので。…失礼します」





ニコリと笑い歩き出す。


本当は知りたいけどね?!





「強がっちゃって。
…仕方ないから教えてあげる。


その噂を流したのは……」




















「…いみ、わかんない…」




靴箱まで走り、震える手で靴を履いた。



得体の知れない恐怖に押しつぶされそうだ。

頭の中でリピートされるのは
さっき聞いた加恋さんの言葉で。










『その噂を流したのは……徹よ』






どうしろっていうの。



『おかしいと思わなかったの?


信憑性のない嘘がたった一日でここまで広がることに。…まあ、本人が言えばみんな信じるわよね?ふふっ』






勝ち誇ったように笑うあの顔はあの雪が降る日に私に『惨めね』そう囁いた時と同じ顔で。







…先輩が、この噂を流したのは張本人?








ーーー…本当なの?
< 102 / 121 >

この作品をシェア

pagetop