保険彼女と日向くんの甘々同居生活

「……おい!成瀬!
俺とお前の布団持ってこい!」



「…………わかった、
俺その後薬局行ってくる!」



「…………あぁ、今からメモ書くからそれ買ってきてくれ。走れよ!」




「…………任せて!他に何かすることある?」



「…………あとは俺がやっとくからとにかくお前は急いで買ってこい」





「…………わかった!」











…遠くで日向くんと成瀬さんの声がする。

ゆっくりと瞼を開ければ



「あ、おい!気づいたか?」




なんでか日向くんが慌てた様子で私を見てくる。




…なんで日向くんが私の部屋にいるんだろう。

…ていうか今何時なんだろう。

…二人はもうご飯食べたのかな。






「どこか痛むか?気持ち悪くないか?」






「……日向くん」


あ、なんか私ホッとしてる。

日向くんの顔を見て、なんでかホッとしてる。






「ん?」




「……ひなた、くん」



「どうした?」



私の頭を撫でる日向くんの手はいつも通り優しくて。









だから訳もわからず





「……、い、たい。いたいよ…」





涙が流れてくる。
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