保険彼女と日向くんの甘々同居生活
頭の上に積もった雪を手で払っていると
「寒いか?」
日向君が私の肩に乗った雪を一緒に払ってくれながら聞いてくる。
「少しだけ」
まあ、本当はだいぶ寒いんけどね。
手袋をした手を擦り合わせて、寒さをどうにかしようとしていると
「……ちょっと待ってろ」
日向君は自分がしていたマフラーを私の膝にかけ、どこかに行ってしまった。
……あ!、、
いいよ、大丈夫だよって返そうと思ったのに。
こんなに寒いのにマフラーなしじゃ日向君が凍え死んじゃう。
追いかけに行こうとベンチから立ち上がろうとした時、こっちに戻ってくる日向君の姿が見えた。
歩いてくる日向君の元へ、私も歩いて向かう。
「日向君!早くマフラーして下さい!!
あ、日向君のマフラーのおかげで膝が凄くあったかかったです。
…じゃなくて、凍える前に早く!さあ!!」
急いでマフラーを差し出すと
「…ふっ、じゃあ巻いて」
なぜか笑われたあと、これまたなぜか大量に色気を含みながら私を見てくる日向君。