保険彼女と日向くんの甘々同居生活
「…じ、自分で巻いてください」



どっから引っ張り上げてくるのその声!?

率直に言うよ?言わせてもらうよ?

なんかエロい!





「今両手塞がってるから無理」




言われて見てみれば
日向君の両手にはココアが。


あ、これを買いに行ってたのか…



「で、でも」


「…早く」





んっ、と頭を私の方へ向けてくる日向君。





し、かたない。


マフラー巻くだけだし。そうだよ巻くだけ。






「…し、つれいします」


恐る恐る日向君の首にマフラーを巻いていく。


……顔近いんだってば。


その無駄に整った顔で私のこと見ないで!!



そんな私の思いなんてしらない日向君は、必死にマフラーを巻く私を面白そうに見てくる。







くつくつ笑ってるのバレてるからね!?









「…終わりました…」



なんとか巻き終わり、ため息をつく。

マフラーを巻いただけなのに、なんなのこの疲労感。



「顔赤いな」




意地悪く口角を上げて笑う日向君。


「誰のせいだと…!」



「…誰?」



「日向君に決まってるじゃないですか!!」



「…へぇ」




また意地悪く笑う日向君。

絶対面白がってる…!!




……日向君って基本優しいけど、変なところで面白がってからかってくるよね。


心臓に悪いから本当にやめてほしい。


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