保険彼女と日向くんの甘々同居生活


日向君の態度が癇に障って。


いや、本当のこと言うと恥ずかしがってる自分が恥ずかしくて、日向君を少し睨む。






すると


「拗ねんなって。…ほら、これやる」


差し出されたココア。

そう。本日二度目のココア。





日向君、絶対ココア好きだよね。


さっきも甘いもの好きって言ってたし。





「……ありがとうございます」




それを素直に受け取ると、なんか笑われた。



なんだかココアに吊られた感
あるけど仕方ない。



だってココア美味しいもん。







カチッと缶の蓋を開けて、まだ冷めてないココアを飲む。








ーーーあったかい。

なんか、沁みる。すごく、沁みる。






「…美味しいです」




「そうか、よかった」










そろそろ日向君とお別れしなくちゃ。



なんか流れでこんな時間まで一緒にいることになってしまったけれど、日向君と私は友達でも知り合いでもないから。




今日初めて会った赤の他人。




私は漫画喫茶に行かなくちゃ。

そしたら、また住むところを探そう。






先輩のことを、先輩と過ごした日々を
思い出さないように、忘れられるように


新しい場所を探そう。





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