保険彼女と日向くんの甘々同居生活
そして家に着く寸前で


「……俺ねこう見えても
結構警戒心強いんだ。

でもなぜか愛花ちゃんといる時は
自然でいられるんだよね。

それがずっと疑問だったんだけど
今わかったよ。

愛花ちゃんって日向に似てるんだ。

だからきっと
愛花ちゃんの横は安心するんだと思う」






そう言ったあと

「じゃあ俺は今日は自分の家に帰るね〜。
おやすみ〜」





颯爽に帰って行ってしまった。




ポカンとしたまま成瀬さんの後ろ姿を見送る。

私と日向くんが似てる?



…そうかな?

あんなハイスペック人間と私が…?


どう考えても似てるなんて思えなくて、
でも成瀬さんの言葉は嬉しくて。


自然と緩んでしまった頬をキュッと引き締めて家の中へ入った。





中に入って電気をつけてソファーに座る。


いつも賑やかなこの家が静かなことに不思議な気持ちになりつつ、日向くんはいつ帰ってくるのだろうと考える。







まあでも待ってる必要もないし
お風呂に入って寝よう。







…結局、その日日向くんが私が起きてる間には帰ってくることはなかった。


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