1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「──百井が好きだよ」
その言葉に、時間が止まった気がした。
切なそうな顔をする倉科くんと、目が合ったのは何日ぶりだろう。
好き、って、言った。
無意識のうちに、息を吸うことすら忘れていた。
「迷惑かけてごめんな」
トン、とまとめ終わったプリントを机に置いて、切なそうな表情で。
カタンと静かに立ち上がった倉科くんの腕をとっさに掴んだ。
このタイミングを逃しちゃいけないと、おもった。
「え、」
「わ、私も……」
意地悪だけど、本当はすごく優しくて。
私のこと1番に助けに来てくれて。
そんな倉科くんのこと。