1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「倉科くんが、好きです……」
その瞬間、ふわりと包まれた優しい体温。
目の前には、いい匂いのする白いシャツ。
背中にまわる腕が、ぎゅうっと優しく私を閉じ込める。
「倉科く……」
「嫌われたと、思ってた」
倉科くんから聞いたことのない弱い声に、抱きしめられたまま顔を上げる。
少し掠れた声が甘くて、胸の奥がジンジンする。
「……見んな」
少し頬の赤い、決まり悪そうに目をそらす倉科くんが、なんだか可愛くて。
じっと見つめていたら、倉科くんの腕が私の後頭部にまわって、またその胸に押し付けられた。
珍しいその表情が見れなくなってしまったけど。
赤くなった顔、見えちゃったよ。