1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「倉科くん、いつも通りだった……」
「嫌がられてたらって思ったら、怖かったんだよ」
「……意地悪もしてこなかった」
「……いつも、からかってごめん」
抱きしめられる腕に、力が入る。
私が抱きしめ返したら、もっと強く抱きしめてくれる。
「……私以外の女の子に、いじわる、しないで」
漏れたのは、小さな小さな声の本音。
「え……?」
「倉科くんの意地悪は、嫌じゃない」
……むしろ、私にかまってくれることが嬉しいよ。
かまってくれないと寂しいよ。
他の女の子に意地悪したら、嫌だよ。